2015/01/27

公開講座「テレビ放送がつなぐハワイと日本」

東経大には武蔵村山にもキャンパスがあります。
そこでの公開講座に松永先生が登壇します。

2015年3月28日(土)14:00 ~ 16:00
「テレビ放送がつなぐハワイと日本」

参加無料。事前申し込みをお願いします。

《概要》
 今や、年間約145万の日本人が訪れるハワイ。青い空や海、フラダンスなど、ハワイの「楽園」イメージは私たちにとってとても身近なものだと思います。一方で、日系人を始めとしたハワイの人々は、日本のことをどのように見つめてきたのでしょうか。
 本講義では、1960 年代から90 年代にハワイで放送された日本語テレビ番組に着目し、日布の文化交流に放送が与えた影響について考察します。ハワイの日本語放送は、日系1世、2世にとっては故郷を懐かしむ窓として、日本を直接知らぬ3世、4世にとっては自分のルーツをたどる扉として機能してきました。
 こうした事例をもとに、グローバル時代のメディアの役割について、受講生の皆さんとともに考えます。

詳細はこちらをご覧ください。

2015/01/22

高校生・大学生はなぜツイッターを使うのか【トケコミのメディア研究】

ツイッターを使う高校生は67%(総務省:都立高校生15,191サンプル、2014年1月実施)。また大学生の利用率が73%というデータもあります。ではなぜツイッターを使う高校生や大学生が多いのでしょうか。

それを読み解くキーワードが「場の解体された」ソーシャルメディアです。要はユーザーひとりひとりが別々の画面を見ていることを指します。みな別の人をフォローしているからタイムラインはそうなりますね。

2ちゃんねるなどの掲示板システムではみな同じ画面を見て、そこに書き込みます。ソーシャルメディアでもミクシィにはコミュニティページがあり、皆が同じページ内容を見ています。つまり「場」がある。フェイスブックもニュースフィードは各人別々ですが、自分の友人は相互承認による固定的なもので、ある程度誰に向けて書いているかを意識します。けれどもツイッターは見ている画面が別々な上に、フォロワーも変わる。

トケコミ教員チームによる調査(いずれ本にします)では、20以上のツイート内容によって想定される読者にほとんど変化がありませんでした。しかも「フォロワー全員を読み手と想定してツイートする」よりも「フォロワーの一部を読み手と想定しツイートする」よりも「読み手を特に想定することなくツイートする」という回答が一番大きな割合を占めました。

このような読み手を想定せずに、まさに「つぶやく」タイプのコミュニケーションを「エゴコンテクスト・コミュニケーション」と呼ぶ人がいます。「コンテクスト」とはそれぞれが持つ事情、状況。「エゴ」は自分本位のと考えればよいでしょう。自分本位の事情でつぶやいて、あわよくば反応してもらうタイプのコミュニケーションです。

なるほどツイッターはこのタイプのコミュニケーションに親和的です。私の周りにいる学生の言葉を借りれば、
伝えたいことがあれば、特定の相手よりもたくさんの人に伝わるほうがいい。知り合いじゃなくても、誰か趣味やノリが合う人が反応してくれれば単純にうれしい。
となります。

そんな「エゴコンテクスト・コミュニケーション」をめぐって、1月14日の「トケコミトーク」では議論が行われました。

私(佐々木)や西垣教授はウェブサービスやスマホの影響力を重視し、「相手に対して踏み込まないタイプのコミュニケーションが増えた」「若者は友人からの評価、つまり横からの評価を気にしすぎる。それが特にネットでのエゴコンテクスト・コミュニケーションを生んでいるのでは」と語りました。


一方、柴内教授は95年に出版された『やさしさの精神病理』を引きながら「『ホットなやさしさ』『ウォームなやさしさ』というのがあって、後者はあまり深く詰め寄らずに放っておく優しさ。つまりそういうコミュニケーションはポケベル時代からあったのでは」とコメントしました。

ここではその後のやりとりは書きませんが、若者のソーシャルメディア利用は、メディア・コミュニケーション研究の一領域ですし、実際このようなテーマで卒論を書く学生も多いです。テレビやネットなどのメディア研究がさかんなトケコミでは、メディア接触するうえで私たちが気をつけるべきエッセンスを学べます。

というわけで、こんな話に興味のある学生をトケコミではお待ちしております。

関連:学生記者による「トケコミトーク」取材記事(リンク):
http://www.tku.ac.jp/news/014833.html

2015/01/21

2015年度の目玉授業 3「テレビ文化論」

「テレビ文化論―テレビ・アニメーション文化史」(桜井哲夫)

 手塚治虫の「鉄腕アトム」(1963年1月1日放送開始)以後のテレビ・アニメーションの歴史をたどります。
 テレビアニメ放送開始から50年以上がすぎました。テレビ・アニメーションの発展は、対外的な日本のイメージ形成に大きく貢献していますが、アニメーション文化の全体像がきちんと語られているとは言えません。
 本講義は、テレビ・アニメーションの歴史をたどり、「ジャパニメーション」と言われるほどに発展した経緯と問題点をいっしょに考えます。

【構成】
  • 戦前、戦中の日本アニメーション
  • 戦後の東映動画と長編アニメ
  • 虫プロ誕生
  • 鉄腕アトム放送
  • カラーアニメ「ジャングル大帝」
  • テレビアニメの全盛期
  • 虫プロ倒産などアニメの危機
  • 1970年代の新しい潮流
  • 1980年代
  • 1990年代
  • 2000年代
  • 海外での展開

2015/01/20

2015年度の目玉授業 2「戦後史のなかの日本マンガ」

特別講義「戦後史のなかの日本マンガ」(桜井哲夫)

 戦後マンガを考える場合、手塚治虫を含め、多くの漫画家の少年・青年期の戦争体験の重要性は、 指摘されていても、作品世界とどのようにつながっているのかは論じられてきたとは言いがたい状況です。
 本講義は、戦中から戦後への時代状況、戦後の焼け跡からの出発と戦後マンガの誕生から週刊誌文化、さらに劇画出現などマンガ文化の隆盛に至る歴史を追いつつ、手塚の「来たるべき世界」以後、AKIRA(大友克洋)、さらにエヴァンゲリオン(貞本義行、ガイナックス)に至るまでの戦後マンガにおける「廃墟」の物語についても考えます。

【構成】
  • 水木しげるの「戦争」
  • 満洲に生きる
  • 戦時下の手塚治虫
  • 廃墟の中で
  • 「新宝島」の衝撃
  • 赤本マンガ
  • 「漫画少年」の出現
  • 貸本マンガの時代
  • 週刊誌マンガへ
  • 劇画の登場
  • 『COM』と『ガロ』
  • 青年マンガの時代


2015/01/18

2015年度の目玉授業 1「身体表現ワークショップ」

2015年度、新たに開講される授業を中心に、コミュニケーション学部の目玉授業を紹介していきます。

トケコミはゼミもいいけど、ふつうの授業もいいっていうことをお伝えしたく。

今回は、その1回目です。

「身体表現ワークショップ」は、4種類開講しています。そのうちの1つが、来年度、模様替します。

 授業名
身体表現ワークショップ(川浦担当)

 授業表題
身体が作る自己、身体が作る関係—所作、化粧、装い

 授業内容
身体動作、化粧、装いを手がかりに、身体としての自己、関係を作る身体について考え、実践します。授業は毎回ゲスト講師によって行われます。

 授業計画
  1. オリエンテーション:身体と非言語コミュニケーションを考える
  2. 身体と表現と美:身体のトリセツ(取り扱い説明書)を手に入れよう! 自分をプロデュースするために必要なたった一つのこと
  3. 身体トレーニング:人の身体がどのように動きを身につけていくのか、スポーツ科学の視点から考える
  4. ボディ・イメージとダイエット:ダイエット関連の食行動と、ボディ・イメージについて心理学の観点から考える
  5. 顔と印象:顔分析とアイブロウメイクを体験しよう
  6. パーソナルスタイリング1:自分に「本当に似合う服」とは?
  7. パーソナルスタイリング2:「本当に似合う服」で自己表現するノウハウを知る
  8. リラクゼーション:自分の体と対話しながら、ゆったりと体と心をほぐしていくプロセスを体験する
  9. がん患者の外見ケア:がん治療に伴う外見の変化が患者にもたらす苦痛と、そのケアの意義を考える
  10. 化粧のちから:化粧だからできること。化粧のちからで晴れやかな笑顔を
  11. 笑顔と手—フェースエクササイズとハンドマッサージ:肌と心とからだのつながり。肌は心の鏡。自分でできる簡単リラクゼーション
  12. ヘアスタイル:イメージに合わせたヘアスタイル選び
  13. パントマイムの基本1—空間の固定と移動(壁や歩き方):からだの不思議、知っているようで知らない自分の身体
  14. パントマイムの基本2—力の運動(重さ、引く、押す)、 同化(風船):日常の動き(日頃無意識におこなっている動作)を改めて見直す
  15. パントマイムの発表会:個人あるいは集団で作品を作り、演じる

2015/01/12

渡辺ゼミの卒論

渡辺先生卒論ゼミの論集ができました。

ご本人曰く、毎年「卒論集を刊行するのはもうやめようかな」と思いながらも、結局、今年も敢行。

表紙にもあるように、本号は、東日本大震災を入学前に経験し、入学式がないまま入学した学生たち、「3.11世代」の卒論集。

卒論タイトルを見るだけでも、学生たちの関心がうかがえます。この中の優秀論文は月末の発表会に登場します。

2015/01/07

2014年度コミュニケーション学部優秀卒業制作・卒業論文発表会

指導教員の推薦を受けた4年生が卒業制作・卒業論文を発表します。
※ふるってご参加ください。

■日時
2015年1月31日(土)13:00~17:50
■場所
6号館3階F308教室
■プログラム
1.開会あいさつ
2.発表(発表10分+質疑応答5分)
(1) テニスのフットワークにおける有効なトレーニング方法
(2) ラジオ詩劇「夜の図書館」
(3) ファンタジーとリアリティの逆転:少女漫画の中心的主題の変遷
(4)「町田エイサー青海波」に見る東京におけるエイサーの発展
(5)「小さな世界」で生きる若者たち
(6)  渋谷と新宿
(7)  テレビ広告の表現及びメディア利用状況によるインターネット検索行動の変化
(8)「星室」
(9)  がん患者が自らを受容する過程はどのようなものか:がんサバイバーシップの視点から
3.発表者以外の受賞作品紹介
4.閉会あいさつ

後日、教員投票で最優秀賞を決定、卒業式当日(3/23)発表、続けて最優秀賞ならびに優秀賞表彰式を行います。

2015/01/05

「わたしの時間を造形する」作品展

謹賀新年
 
 地元の国分寺くるみギャラリーにて。
2015年1月8日(木)~12日(月・祝!成人の日)

10名の出品作家たちは、「メディア制作ワークショップ」の履修メンバーなんです。

この展覧会は、ただ作品を展示するということにとどまりません。「作品を公開するということ、人と人とが出会う場、作品と人とが対話する場としてのギャラ リー」をテーマに、実際にコミュニケーションを体感する貴重な機会ととらえて、期間中、メンバーがみなさまをお待ちします。

美大生でも絵描きでもない彼らが、いきなりアーティストしちゃいます。本人たちのがんばりもありますが、多くの幸運に恵まれました。最終日1月12日成人の日は、メンバーのほとんどがそれぞれ成人式へ。おめでとう!


WEB上に制作現場を公開中です。こちらへ http://rieko.jp/lab/?p=3002
QRコードも作ってみました。ちゃんと読めるかな?