2016年8月20日土曜日

【学問のミカタ】「会社」はコミュニケーションの宝庫

 「広報論」担当の駒橋恵子です。8月のテーマ「会社」について書きます。

夏はオリンピックが盛り上がっていますが、選手たちを支えている「会社」の存在にお気づきでしょうか?
 選手が所属をしている会社や、CM契約をしている会社は、経済的サポートをしていますし、体操着や水着やラケットの素材、安眠を確保するベッドマットなど、選手と個別に相談しながら、多数の会社が製品提供しています。
 例えば卓球の某選手は、幼い頃からアスリートとして注目されていましたが、ある会社が成長に合わせてシューズのサイズを0.25cm刻みで調整してくれたそうです。
 多数の会社のサポートが、選手の活躍、ひいては史上最多のメダル獲得を後押ししたといえます。

ころで会社のことを一般に「企業」と呼びますが、みなさんは企業名を何社ぐらい(正確に)言えるでしょうか?

のゼミは、企業(コミュニケーション)コースの学生が多いのですが、2年生の最初の授業で、自分の知っている企業名を挙げてもらうと、15人ほどのゼミ生が順番に社名を言ってもらっても、50社くらいで尽きてしまいます。
 でも、日本には上場企業(誰でも株式を買える企業)だけでも約3500社あります。ヤフーやLINEも日本で上場している企業です。中小企業まで含めると、全国で380万にのぼり、すべての企業名を覚えるのは不可能です。

社のグループ企業でも、全部は挙げられないかもしれません。だからこそ、企業は自社のことを知ってほしくて、いろいろなメディアを使って情報発信するのです。そういう意味で、企業はコミュニケーションの宝庫なのです。

は、企業はどんな人にどんな方法で情報を発信しているのでしょうか。

ず、消費者向けの情報発信があります。広告や看板など、さまざまな手法を使って企業名や製品名をアピールしています。すぐに企業名が浮かばなくても、言われると「知っている」という企業がたくさんあるのは、企業努力の賜物です。顧客や取引先との対応などの日常的コミュニケーションも大切ですが、ロゴやキャッチコピーも重要です。
 最近は、WebサイトやSNSなどの「Owned media(オウンドメディア、自社所有の媒体)」を使った情報発信が充実しています。

に、組織内コミュニケーションがあります。大手企業であれば、グループ会社を含めて何十万もの人が働いています。従業員の一人一人が知恵と汗を出し合って仕事し、業績を上げるためには、企業の現状や方向性などの情報を従業員間で共有し、相互の仕事を理解し合うことが必要です。

らに、上場企業であれば、株価を適正に維持するために、投資家への情報発信(いわゆるIR)が行われています。会社法や金融商品取引法で義務付けられた財務情報の開示だけではありません。視覚に訴えるようなグラフや映像を作成し、決算説明会で証券アナリストに説明したり、Webサイトにアップしたりと、各社いろいろな工夫をしています。

のほか、地域住民や行政機関との関係づくりも重要です。工場の従業員が地域住民であり、消費者であり、という「企業城下町」と呼ばれる地域もあります。

のように、消費者・取引先・従業員・投資家・地域住民・行政機関など、企業を取り巻く「ステークホルダー(利害関係者)」とのコミュニケーションは、対象も手法も多岐にわたります。こうした幅広いコミュニケーションを考えるのが、「広報」という分野です。

京経済大学の卒業生は、会社の社長を務めている方が多く、全国の出身大学別社長数では34位にランキングされています帝国データバンク調べ、2015年)。この伝統が続いてくれればいいなあ、と学生たちの将来に夢を膨らませながら、日々の授業をしています。

経済学部「会社の利益は誰のもの?」
経営学部「販売会社ってなに?
現代法学部「世界で最初の株式会社って?
共通教育センター「会社=Company?



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