2015/03/27

2014年度の卒制・卒論リスト

今年度の「卒業制作・卒業論文」のタイトル一覧を公開しました。
こちらでご覧ください。配列は文字コード(Shift-JIS)順です。

原則として、冒頭に来ている「 」でくくられたものが卒業制作(一番最初のものは論文)、そのあとに続くものが卒業論文です。その原則にあてはまらないものもありますが、タイトルで判断できるでしょう。

「卒業制作・卒業論文」は必修科目で、大学生活の総決算。どうせやるのであれば、関心のあるもの、やっていて楽しいものがいいですよね。

サッカーの魅力を知ってもらいたい。ファンにインタビューして記事にしたり、観戦記録を載せたり、であれば本の「制作」。ワークショップで学んだ冊子づくりのノウハウを生かせます。

サッカーの魅力をファンにアンケートをしたり、インタビューしたりして、あるいはネットコミュニティでの発言を分析したりして、明らかにする、のであれば「論文」。先行研究をお手本にするとやりやすいですよ。

2015/03/25

とりわけ記憶に残る卒業式



 

  もう数日で新年度が始まりますが、今年度の卒業式が特別なものなのだということを(うかつにも)出席して初めて知りました。2011年入学の卒業生にとって、あの3.11大震災の渦中「入学式どころじゃない!」。 5月になってなんとか講義が始まるという状況だったことを、ひしひしとイメージできました。この卒業式は、私にとっても生涯記憶に残る式典になりました。





前後しますが、教員席でばったり春風亭柳橋さんとお会いしました。客員教授として先輩でもある柳橋師匠とは、その後の懇親会でも親しくお話させていただきました。素敵な恵比寿顔、さすがだなあ。プロだなあ。ミーハーな私は、思い切って記念撮影をお願いしました。わお! 
こりゃ春から縁起がいいや!

2015/03/23

卒業おめでとう

今日は東経大の卒業式です。

会場は100周年記念館。入口には会場を確認する卒業生の姿も見られます。

全体卒業式のあと、学部に分かれて学位記授与式を行います。学位記が、教員からひとりひとり手渡されます。

今年のトケコミ卒業生は201名。

「おめでとう」

さて学位記(卒業証書のようなもの)。中身もさることながら、紙もすてきです。

以前のブログでもふれました。学位記の紙は、東経大生のために漉いてくれた特製の用紙です。作ってくれたのは福田製紙所。栃木県にあります。

手触りも味わってみてください。

2015/03/15

2015年度授業のシラバス

来年度授業のシラバスが公開になりました。

https://portal.tku.ac.jp/syllabus/public/

たとえば、私の名前(川浦)で検索すると、

  • 身体表現ワークショップ
  • 食を伝える-現代の食生活と食情報(特別企画講義
  • 演習

の3つがヒットします。

たとえば、「コミュニケーション」を科目名に入力して検索すると、22件(22科目)がヒットします。

東経大では、すべてのシラバス情報を見られるようにしています。

2015/03/05

【学問のミカタ】卒業式と入学式のあいだ

 今月から毎月、各学部共通テーマで記事を書くことになりました。同じ素材のもと「学」による視点の違いを比較してもらおうという企画です。名付けて「学問のミカタ」。

 3月は「卒業」です。

 「ミカタ」には2つの思いが込められています。
 われわれ教員は、学生にとって、ものごとのいろいろな「見方」を示す、あなたの「味方」でありたい。その願いを3文字に託しました。どうぞよろしく。


 卒業式がいよいよ目前となりました。

 東経大の今年の卒業式は3月23日、月曜日です。正門から会場の100周年記念館まで、桜のトンネルができます。

 卒業式会場で、1年生のときのようすを覚えている学生に会うと、その成長ぶり(上から目線?)に驚かされます。大学での4年間は人生の転機になっていそうです。

 今から45年前、私が高校を卒業した年です。同級生は全国各地の大学に進み、バラバラになるため、卒業後は連絡が取りにくくなります。いまでも続いている友人は数える程度です。

 そうした状況が、携帯電話とメールの普及で一変しました。ケータイ番号は個人のものですから、どこにいても変わりません。卒業後も、それまでと同じように連絡できます。しかもメールであれば、相手の状況に関係なくやりとりできます。最近ではLINEを使う人も増え、メアドの交換さえ、懐かしい光景になりつつあります。

 このことを、新しい環境への適応という面から考えてみましょう。

 大学は新入生にとって新しい環境です。学級がない、担任の先生がいない。授業が90分と長くなる、レポート課題がある、時間割を自分で作らなければならない。

 これらの変化が生徒から学生になることであり、高校までと異なる点です。大学ではさらに、新たな人間関係の構築も求められます。

 私は大学入学を機に長野から東京に来ました。大学に入ってからは、高校時代の友人に会おうと思っても、離れていてままなりません。固定電話を持っている友人はいないので、連絡もすぐにはとれません。電話の加入料が7万円もした時代です。

 地元外から通う大半の学生は大学入学と同時に、人間関係を新たに築くしかありません。人間関係の移行がうまく行くかどうかは新しい環境への適応を左右する重要な要因です。私と同じように独り住まいの学生が多かったせいもあり、いつのまにか友人ができていきました。

 さて今はどうでしょうか。地元から通う学生が増えていることも関係していますが、大学入学後も、かつての友人と連絡も簡単に取れ、会うのも容易です。そのような環境であれば、旧友との付き合いも続けやすく、新たな人間関係を急いで作らなくてもなんとかなるかもしれません。半面、新しい友人を作るのに時間がかかるかもしれません。一方で、こんな話も耳に入ってきます。

 入学予定者同士が入学前からTwitterやLINEでつながるようになって、入学以前から一定の人間関係ができあがっている。

 このような状況は、卒業と入学との間に明確な区切りを許さないように見えます。その分、大学入学が新たなスタートになりにくくなっているとも言えます。

 人生には節目が必要です。節目は、それまでの人生を挽回する機会でもあれば、新たな挑戦の機会もあるからです。

 メディアの二面性、便利さの二面性について考えてみませんか。

 トケコミでは、コミュニケーション心理についても深く学べます。
(川浦康至)