コミュニケーション学部教員の新刊を2冊紹介します。どちらも平凡社刊。なんという偶然。
(1) 桜井哲夫『一遍と時衆の謎:時宗史を読み解く』平凡社新書
(浄土宗)時宗寺院44代目でもある桜井先生が長年の思いを込めて書かれた著作。盟友、今村仁司の「過去を完結したものとしてではなく、未完の、これから開花する可能性として扱う態度のほうがはるかに歴史の真実に迫る」という一文を引きつつ、日本の歴史、とりわけ異端とみなされて来た歴史を見直すことの重要性を説く。情報論としても読める1冊。
(2) ノーム・チョムスキーとアンドレ・ヴルチェク(本橋哲也訳)『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る:ヒロシマからなし崩しの戦争まで』(25日発売予定)
鉄壁の情報操作により、西側諸国がいかに自らのテロリズムを巧妙なものとしてきたか。「テロとの戦い」を標榜し、民主主義を掲げてきた西洋の飽くなき欲望とその欺瞞を暴く(同社新刊案内から)。