調査系、表現系、言語系の3種類です。表現系にもいろいろな種類があり、「メディア制作ワークショップ」はその1つ。。
坂下先生の「メディア制作ワークショップ」は本づくりがテーマです。先生はこれまでいくつもの出版社で編集の手腕をふるってきたベテラン中のベテランです。
「メディア制作ワークショップ」
(担当:坂下裕明)
【授業表題】本や雑誌の《企画と編集力》
【授業内容】
- 前期は「必須基礎編」、後期は「応用実践編」として、本や雑誌の《企画と編集》に関する基礎知識と実践的技術を習得します。
- 前期は、出版の基本である「本」を基本モデルに、編集過程(企画、編集会議、依頼、原稿整理、入稿、校閲、制作)全般を講義し、その技能の重要ポイントを実技によって体験します。とりわけ、企画書+企画会議の演習の繰り返しによって企画力の向上を図ります。
- 後期は、全員が編集部員となって、1冊のムック(本+雑誌、例えば、ブックガイド)を制作します。自分たちのアイデア(発想)から現実の「ムック」の誕生までを実体験することで、その苦労と楽しさ、紙メディアの「編集」「企画」の面白さに触れます。
- 出版現場の見学(出版社、印刷所、紙屋)や、出版史の研究発表によって「本」「雑誌」の魅力と奥の深さを実感します。
【授業計画】
前期
1.講義「出版(紙メディア)・編集とは?」+アンケート「読書の思い出」+討議
2.講義「出版の現況と小史」+アンケート「好きな本や雑誌」+討議
3.講義「企画力:発想、アイデアから企画書の書き方まで」+実技「企画書の作成」(書籍)1
4.実技「企画書の作成」(書籍)2
5.講義「編集(企画)会議とは:書籍」+演習「編集会議 1」(企画のプレゼンテーション、質疑応答、ブラッシュアップ)
6.演習「編集会議 2」(企画のプレゼンテーション、質疑応答、ブラッシュアップ)
7.講義「編集(企画)会議とは:雑誌」+研究「作ってみたいモデルとなる雑誌(ムック)」
8.講義「雑誌企画」+実技「企画作成」→演習「編集会議 3」(企画のプレゼンテーション、質疑応答、ブラッシュアップ)
9.実習「現場見学 1」(出版社や編集部)
10.講義「打ち合わせ、催促、草稿段階」+実技「依頼書や催促文の書き方」
11.講義「原稿整理、入稿」+実技「校正の仕方」
12.講義「レイアウト、対談、取材、インタビュー」+実技「レイアウト、テープ起こしの仕方」
13.講義「装丁、タイトル、帯」+実技「帯を作る」
14.演習「編集会議 4」(企画「マイ・ムック」討議、叩き台「ブックガイド:私の出会った美しい本」)+夏期課題レポート
15.演習「編集会議 5」(企画内容の大筋決定)→担当や分担の決定→原稿依頼(執筆)
後期
16.研究「日本の出版史」明治、大正、昭和前期、昭和後期、平成の各期を調べる
17.講義「制作、資材、印刷」+実技「具体的な見せ方入門」(字体、本文版面、タイトルデザイン、台割の作り方)
18.講義「表現上の諸問題」(著作権、肖像権、差別表現)+実技「編集作業と原稿チェック」
19.研究発表「日本の出版史」(15分×4チーム)→合評
20.実習「現場見学 2」印刷所、紙屋、紙博物館
21.実技「編集作業:開始」各担当者確認、台割や目次、本文レイアウト、装丁の検討
22.実技「編集作業:原稿作成」
23.実技「編集作業:初校」見出し、レイアウト、見せ方、進行チェック、初校校正
24.実技「編集作業:再校」進行チェック、再校、手直し、整理、表紙周りデザイン
25.実技「編集作業:念校」追加手直し、目次・奥付・編集後記作成
26.実技「編集作業:責了」最終修正作業
27.実技「編集作業:校了」全体最終チェック、白焼き(完全)校了
28.講義「刊行前後の大切な仕事」+実技「宣伝パンフレット作成」
29.実技「編集作業:印刷と製本」+演習「編集会議 7」+「合評会」+講評
30.最終講義「まとめ:編集者の心得10箇条」
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