2020/06/09

【ここまでコミするオンライン授業】第2回   B型:コンテンツ産業論

※2020年6月1日付ブログ記事の転載です。

 こんにちは、コミュニケーション学部の田村和人です。連載企画「ここまでコミするオンライン授業」の2回目は、B型「あらかじめ授業内容を録画した動画によるもの」の事例紹介です。

 わたしは「映像制作」ゼミを担当していることもあって、撮影機材はイロイロと持っています。「しばらく授業はオンラインで」と聞いた瞬間から、機材をどう構成しようかと考え始めました。いくつかの機材を買い足し、研究室のレイアウトも多少変更して、やっとイメージ通りに完成したのが下の写真にある“撮影セット”です。



カメラは2台構成として、スィッチャーで画面を切り換えるようにしました。1台は講師の私とスライド画面の広めの画(下の写真はそのカメラで撮ったものです)、もう1台はスライド画面のアップです。



音声はとても重要なのでmacの内蔵マイクではなくテーブルマイクを利用しています。また、小さな照明も設置しました。こうしてみると、なんだかテレビスタジオの機能をテーブルの上に持ち込んだようで、われながら楽しくなってきました。

狙いとしては、私のことをみたこともない受講生もいるでしょうから、話している人の姿をきちんとした映像でみせたいということと、スライドがアップになった時に講師の生の指で画面をポイントしたいという二点です。つまり、とてもアナログな映像にしたかったということですね。通信講座のような授業ではない、オンラインでもなるべく身体性をともなうものにと考えたわけです。

 さて、動画は受講生が使い慣れているYouTubeにおく場合とgoogleドライブにおいて共有する場合とがあります。今のところ、再生でトラブルが発生したことはないようです。撮影で使ったスライド資料は、前回紹介のあったmanaba経由でPDF資料として配布して理解の促進に役立ててもらっています。また、毎週必ずアンケートを、おなじmanabaの機能を利用して実施しています。アンケートの結果はいつも興味深いものです。例えば、スマホの画面を毎日平均5時間もみている(!)とか、ラジオをインターネット経由で聴けるアプリであるradikoを半数もの学生が使っているとか、実はけっこう映画館に通っているとか、私の予想とはかなり違う結果が出てきています。アンケートの結果はもちろん受講生にフィードバックしています。

本来の授業は木曜4限ですので、その前日、水曜中には動画、PDF資料を公開しています。

 B型の利点としては、受講生にとっては授業時間にしばられずに好きな時間に受講できること(繰り返し視聴することも可能)、教師にとっては授業動画をじっくりと作れることが挙げられるでしょう。一方、C型と比較すると、受講生が同時に授業参加している感覚はありません。Zoom 等でライブ講義にすれば、他の受講生の顔も画面でみられますから、それもC型の利点でしょう。

われわれ教員も、多くの人が今、初めての経験をしています。今後は受講生からの声も蓄積され、よりよいオンライン授業の型ができてくることと思います。近い将来、高速低遅延の5Gを利用したVR授業も可能になるかもしれませんね。

●編集後記●
本格的な機材を使った映像制作が人気の田村ゼミ。
昨年、夏合宿の様子を当ブログでも紹介してくださいました。
この春は、国分寺キャンパスの満開の桜をドローン撮影。その映像が、本学HP上で公開されています。

「東京経済大学 2020年春〜桜〜」→映像はこちら

以下、田村先生からのコメントです。
在校生のみなさん、そして来年本学への入学を希望されているみなさん、現在は構内に入れず本当に残念ですね。さて、今年はいつもより早く桜が咲き、正門から校舎へのアプローチは、例年通りピンク色に染まりました。4Kドローン映像で春のキャンパスをお楽しみください。 
※ドローンはさまざまな規制の対象となっていますが、“人口集中地区にある学校”での飛行ということで、国交省を含め各所からの許可をいただいての撮影となりました。(撮影日:2020年3月25日)
一日も早く、キャンパスに学生の賑わいが戻りますように。

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