2018/07/30

オープンキャンパス 模擬授業

2018年度のオープンキャンパスが始まります。

今年度の模擬授業は以下の通りです。

8月1日 本橋先生  文化の力学を考える
8月2日 大岩先生  広告で考える、アイデアのつくり方
8月25日 駒橋先生 企業の関係者を取り巻くコミュニケーション
8月26日 山下先生 人づきあいを科学すると、メディアの見方も変わる?

是非、国分寺に足を運んでみてください。

2018/07/27

学生の海外挑戦記を紹介します!

海外挑戦記
-7人制サッカー・ソサイチでタイ、イタリアへ-

語学留学ではなく海外遠征
コミュニケーション学部2年、松永ゼミの小井戸悠磨です。私は大学入学後に7人制サッカー「ソサイチ」を始め、日本選抜メンバーとして昨年はタイ、今年はイタリアに遠征しました。その経験をもとに、「海外挑戦」することの大切さや面白さを紹介したいと思います。私の周りの友人たちは、海外といえば「語学留学」に視点を置いていますが、私の視点は「海外挑戦」です。

ソサイチとは
そもそも皆さんは「ソサイチ」という7人制サッカーを知っていますか? 仲間を育むことを目的としたアマチュアプレイヤー向けサッカーで、ポルトガル語の「社会・社交的・共同体」等を意味する「SOCIETY(ソサエティ)」が語源とされています。おそらく、聞いたこともないという人がほとんどではないでしょうか。実は、ずっとサッカーをやっていた私でさえも、大学一年の夏にソサイチを始めるまで、存在自体知らなかったのです。

本気でサッカーをしたい
ソサイチと出会うきっかけは、大学生になって最初の夏休みに、あるフットサル場でアルバイトを始めたことです。いろいろ悩んだ末、本学サッカー部への入部を断念し、自分でフットサルサークルを立ち上げたものの、様々な壁にぶち当たり、悶々としていた当時の私は、同僚である職場のスタッフに「本気でサッカーをやれるところはないか」と相談しました。その時に教えてもらったのがソサイチでした。しかも、翌9月に日本選抜メンバーのセレクションがあり、選ばれれば、国際大会「タイ・インターナショナルカップ」に参加できるというのです。私は即、挑戦を決めました。

壁を越えるために
 タイ遠征は、関東と関西、それぞれ一チームずつ結成され、ともに国際試合に出場することができます。私は、関西のセレクションを受けました。なぜ関西だったのか。東京に住んでいる私なら、関東でセレクションを受けるのが自然でしょう。しかし、関東の方がレベルが高いという情報を耳にし、受けるなら1%でも合格可能性が高い方がいいと思い、関西を選んだのです。今振り返ると、当時は、大学入学以来いろいろ中途半端になっている自分が嫌で、本当に追い込まれていました。あの時挑戦しなかったら、今の自分はいなかったと思います。

初めての海外、初めての国際試合
 無事にセレクションを通過した私は、二度の調整練習を経て、生まれて初めての海外、タイはバンコクへと旅立ちました。フライトの疲労に加え、バンコクの過酷な気候と慣れないタイ料理は予想以上に体に堪え、それでも短時間で調整してベストな状態に持っていかなければならない海外遠征の厳しさを痛感しました。一方で、日の丸を付けて海外の選手と戦うという今まで経験したことのない高揚感はやはり、印象的でした。結果は、まずまず。予選2試合を2勝して決勝まで進み、1-1からのPK戦で惜しくも敗れ、準優勝で大会を終えました。たった三日間とは思えないほど濃密なタイ遠征は、わたしに全然やれる!という自信と、もっと上を目指したいという欲を与えてくれました。また、タイは、サッカー的に見れば発展途上国ですが、設備は充実しているので、これからレベルが上がっていくと感じました。


 【写真1 大会表彰式の後、チームメイトと】

一年生で挑戦して良かった
タイに行ったことで、次はサッカーの強豪国があるヨーロッパや南米に行きたい、様々な国でサッカーしてみたいと強く思うようになりました。それだけでなく、日本選抜のメンバーはほとんどが私より年上の社会人で、チームメイトとして、彼らから学ぶことがたくさんありました。そして、このかけがえのない経験を絶対に自分の強みにしよう、自分の可能性や選択肢を広げていこうと決意しました。何より、一年生という、早い時期に経験できて良かったです。それまでは、迷いながら、自分の人生について割と曖昧に選択していたこともありましたが、遠征以後は、自信や覚悟を持って選択できるようになりました。挑戦することの意義を身を持って経験できた遠征は今のわたしの原点であり、財産です。

【写真2 バンコク最後の夜に出かけたナイトマーケットの風景】

サッカーの本場、イタリアへ
タイ遠征から4ヶ月後の20183月。私はイタリア遠征の関東選抜セレクションに挑み、通過することができました。サッカーの本場、ヨーロッパに挑戦したいという思いを温めてきたので、今回一つ、その夢が叶いました。ただ、ハードルはずっと高かったです。まずは、移動距離の長さ(深夜に東京を発ち、ドーハ経由でヴェネチアに入り、試合会場のチェゼーナまではバス移動)と、時差の大きさ(7時間)。遠征初参加者として先輩を頼っていれば良かったタイ遠征とは異なり、イタリアでは、経験者として、チームを引っ張る立場で臨むことが期待されました。国内トレーニングも2回しかないだけでなく、タイ遠征では13人いたメンバーが、今回は10人。通常の大会では、ソサイチ専用のローバウンドの5号球を使いますが、参加した「Finali Scudetto LNCA 2018」(イタリアのアマチュアソサイチ全国大会)ではサッカーボールの5号球が指定されていて、それもまた難しさの一つでした。

サッカー文化根付く、イタリア
 予選は全5チームの総当たりリーグ戦で、上位2チームが決勝トーナメントに進出できます。結果は、112分で、予選敗退に終わりました。今、試合を振り返ると、決して勝てない相手ではなく、決勝トーナメントにも十分進出できたと思います。では何が足りなかったのか。イタリアのチームは、サッカーとは何かを私たちより深く理解していました。
私は全試合DFでフル出場しましたが、力の差を痛いほど感じました。まず、体格が全然違いました。ほとんどがラグビー選手みたいにがっちりしていて、そもそもの身体能力が高いです。また、納得のいかない審判の判定に対してチーム全体で審判に詰め寄って、1つ1つのプレーに対する激しさが、我々とは全然違いました。さらに彼らは、ゴールを決めた時や試合に勝った時はお祭り騒ぎで、負けた時はチームで大喧嘩して、でも、試合が終われば結果がどうであれ握手を交わし合って、リスペクトします。アマチュアスポーツでも、ここまで熱くなれるんだ!その光景を見て、イタリアにはサッカー文化が根付いていると感じました。

【写真3 体格が全然違ったイタリア遠征】

 マリーシア(malicia)が足りない?
 サッカーには、ずる賢い、という意味のポルトガル語で知られる「マリーシア(malicia)」という言葉があります。日本人は、徹底的に勝利を追求し相手を倒すためのマリーシアが足りない、としばしば言われますが、ヨーロッパで1勝することの難しさを実際に体感して、確かにそうだと思いました。タイでやれると自信を持って挑戦したイタリアでしたが、想像以上に高い壁でした。でも、越えられない壁ではないと思います。世界で勝つには、マリーシアが必要かもしれません。それを日本人が既に持っているもので補うことができたらと、チェゼーナの街を歩き、海を照らす朝日をみながら考えました。試合後に訪ねたミラノ大聖堂は素晴らしく、ヨーロッパ文化を自分の目で見ることができたことも、今回の遠征の大きな収穫でした。

【写真4 チームメイトとミラノ大聖堂で】

Part2へ続く。

2018/07/17

名物ゼミ紹介 駒橋ゼミ

<今回紹介するのは駒橋ゼミです。
駒橋先生は8月25日のオープンキャンパスで12時半から13時10分まで講義をします。
興味がある方は是非いらしてください。>

駒橋です。講義科目としては、企業コミュニケーション基礎、広報論、マーケティング論を担当しています。PRプロフェッショナルプログラムの広報・PR実務演習も担当です。

ゼミでは、広報・PRについて、さまざまな角度から学びます。

 広報と広告を混同している人が多いのですが、根本的に違います。簡単に言えば、記事や番組に関わるアプローチが広報で、新商品の記者発表会や謝罪会見、プレスリリースの発行、企業webサイトや会社案内や社内報の作成など、たくさんの領域があります。

 企業の正式名称を何社言えますか?企業についての記事を読んだことがありますか?

 2年生のゼミでは、まずそこから始めます。新聞の企業記事を読んでいくと、いろいろな企業のことや、新商品の情報が詰まっていて、とても面白いものだということがわかってきます。次に、ニュースの選び方や記事の内容が新聞によって違うことや、記事の書き方やタイトルによって、読んだ時の印象が変わることに気づきます。そしてプレスリリースと比較すると、企業はたくさんの情報を出しているのに、記事として取り上げられるのはほんの少しだということも知ります。

さらに、企業webサイトの比較研究をします。製品サイトはよく利用していても、企業の公式サイトは初めて見る学生が多いのですが、そこには会社の歴史から最新のCMまで、大量の情報が掲載されています。そして同じ業種でも、企業によってデザインや情報内容がかなり違っていることを実感していきます。

このほか、CSRレポートの比較研究もします。CSR(企業の社会的責任)を果たすために、今年はどんな活動をしたか、という報告書なのですが、これも企業によってレイアウトや情報内容が全く違います。

こうして全員がいろいろな角度から広報について学び、同時に講義科目も履修しますので、2年生が終わる頃には、広報・PRのことがかなりわかるようになっています。PRプランナーの一次試験に合格する学生もいます。

 3年生になると、それまで学んできたことをフル稼働させて、新商品開発&模擬の記者会発表会を行います。今年はエバラ食品工業のマーケティング担当の課長さんに来てもらい、オリエンテーションを受けた後、4人ずつ、4グループに分かれて新商品の企画を立てました。市場規模を調べ、ターゲットを決め、新商品の内容やパッケージ、価格、販売地域、プロモーション方法などを考えます。今年は7月6日が「記者発表会」で、本物そっくりのプレスリリースを作成し、プレゼンテーションを行い、企画内容と記者発表会としての完成度を競いました。学生同士の相互得点と、エバラ食品の課長の評価を合わせ、優勝は「黄金の味αパウダー」という粉末仕様の新製品を企画したグループに決定しました。他グループも僅差で、クオリティの高い発表となりました。このほか、企業記事の研究なども同時併行で行っているため、多くのチームが時間外にも集まって準備したようです。



模擬記者発表会の様子



模擬記者発表会を終えて、エバラ食品の参加賞をいただきました


 3年生後期は、広報をテーマにしたディベートを行います。これも4つのテーマに分かれて、賛成派と反対派の2人ずつで競います。どちらも現実に意見が二分しているテーマですので、どういう根拠なのかを調べることで、広報の課題を理解していきます。同時にゼミ論文も執筆し、年度末にゼミ論文集を発行します。半数以上の学生が、ゼミ論文のテーマを4年生の卒業論文に発展させています。企業の公式Instagramの内容分析や、パッケージデザインの色彩比較など、テーマはさまざまです。

 このほか、3年生の前期と後期の最後に、企業博物館や工場の見学会を行っています。昨年は夏に凸版印刷の印刷博物館、冬に味の素の川崎工場へ行きました。写真はそのときのものです。今年は7月20日にサントリーの武蔵野工場へ行く予定です。


印刷博物館の見学


味の素川崎工場も見学しました

2018/07/06

【学問のミカタ】アスリートは勝負をどう学ぶのか

スポーツコーチング担当の遠藤愛です。そして、恥ずかしながら元プロテニスプレーヤーです。

サッカー日本代表のベルギー戦、惜しかったですね、本当に。あの試合の後、日本は、勝つために何が足りなかったんだろう、何が必要だったんだろう、どこで勝敗が切り替わったんだろう、多くの人がそんな疑問を抱いたと思います。私も一人のファンとしてあの試合を見ていて、勝負の難しさと怖さを思い出しました。

そこで、今回の学問のミカタは、アスリートの視点から勝負をどのように学ぶのかについて書くことにしました。

アスリート、つまり競技に打ち込み、勝負の世界で生きていく選手は、技術や戦術を身につけ、体力、精神力の強化とともに、勝負とは何かを理解し、それを日常として楽しめなくてはなりません。技術、戦術、体力はトレーニングを通して習得できますが、勝負とは何かを学ぶこと、あるいは選手に教えることはとても難しいものです。

試合は、大きく分けて、攻める時、守る時、そして時機を待つ時の3つに分けられます。中には、“生まれながらの勝負師”と感じさせる選手がいますが、私は、勝負に出る時、勝負をかける時を鋭敏に感じ取れる感性を、子どもの時から徹底的に磨いたような気がします。

どうやって??

私の場合は、“実戦形式の練習と試合を繰り返すこと”でした。ある程度、技術的な基礎が固まった小学生の高学年頃から徐々に練習試合を増やし、中学後半からは毎日、色々な相手を見つけて試合をしていました。練習の時から徹底していた注意点は3つ。

・ 常にプレーしている自分とは違うもう一人の自分を作り、外からプレーを見つめ、自分と対話すること。
・ 相手や自分の何かが変わった時、つまり入らなかったボールが入るようになる、ミスが増えてくる、自分や相手が疲れたかな、、など、ふと気づく直感を大切にすること。
そして、、、
・ 最後の最後の瞬間まで、勝ち切るまで決して気持ちを緩めないこと。
以上の3点に加えて、「練習でできないことは試合でできない。でも、試合では、練習ではしないミスをする」ことを心に刻んで練習していました。

競技引退後、さまざまな選手と話すようになりました。彼らの多くは、子供の時から勝負に親しみ、楽しんでいるケースが多い。実際に、今年度の身体表現WSで指導して下さった佐伯美穂プロは、小学生の時から様々な練習に勝負を取り入れていたそうです。授業でも、ウォーミングアップから学生たちを競わせました。競うこと、勝敗を決めることを日常的に体験させる練習は、同世代、同レベルの仲間に恵まれた環境ゆえに実現できる方法です。
本来、勝負に対する感覚は選手自身が自分で気づき、会得するものですが、私たちのように指導者や周りが材料やきっかけを整えることによって身につけることも可能だと思います。


身体表現ワークショップでの佐伯プロと学生たち。アップから鍛えられました。

さて、ワールドカップは終盤に入りました。テニスのウインブルドン、自転車のツールドフランス、メジャーリーグでは大谷選手の復帰と、私たちは世界中で開催されている様々なスポーツイベントを見ることができます。

今日のスポーツ観戦は、技術が進歩し、視聴者や観客が見たい箇所を何度でも繰り返し見られるだけではなく、試合の判定にも録画再生技術が用いられるようになりました。一流選手の技術を抽出して分析し、比較検討することも可能です。でも、スポーツに携わるものとしては、勝敗を決める一瞬だけは是非、起こる“その時”に見て頂きたい。いつ起きるかわからないその一瞬を作り出し、感じ取り、モノにするためにアスリートは努力し、戦っています。 “その時”の緊張感と興奮を選手や他の観客と共有すること、それがスポーツを見ることの醍醐味です。勝敗を分ける“一瞬”を敏感に察知するアスリートの感性にも是非、注目してください。



鈴木貴男さんは身体表現ワークショップで運動連鎖を生かしたサービスを指導してくれました。



ジュニア育成の最前線で指導している吉田友佳さん。私たちの時代とは違う“今”のテニスを指導してくれました。

2018/06/03

2017年度ベストティーチャー 大岩直人さん

2017年度ベストティーチャー賞!?

大岩です。「2017年度のベストティーチャーに選ばれましたよ〜」と伺った時、さては学生のみなさん、ワタクシのことを2016年度までいらっしゃった関沢先生と勘違いして投票したのでは? と思いました。関沢先生が担当されていた広告論やコミュニケーション戦略論などの講義科目を引き継がせていただいていたので。関沢先生は2016年度のベストティーチャーでした。

私は2017年に本学に着任したばかりです。しかも前職は広告会社勤務。教育者としてはまったくの駆け出しです。そんな私が初年度からベストティーチャー賞なんて、こういうのをビギナーズ・ラックというのでしょうか。

選んでいただいた学生のみなさん、ほんとうにありがとうございました! 1年間自分なりに試行錯誤してきた甲斐があったとしみじみ思います。今、ちょっと涙が出そうになりながらこの文章を書いてます。うるうる。

心がけていたことはただひとつ。それは、自分がみなさんと同じ20歳前後の大学生だったらどんな授業やゼミナールを体験したいだろうか、ということ。学びたいことがすでにハッキリとしているのなら、専門性の高いコンテンツをたっぷり吸収すればいいのです。そういう方には私の専門知識をまるごとそのままお伝えします。でも、残念ながら自分が大学の12年生の頃はまだその段階には到達していなかったように思います。どんな学問に対してもいまひとつ「学び方自体がよくわからなかった」ように思います。

「学び方自体を学ぶ」……これを、今度は教える側になって実践してみようと自分なりのメソッド開発めいたことを考案してみたのですが、それは、ひと言で言えば、「imagine of opposite」(いつも正反対のことを考える)ということ。例えばこんなふうに。

みなさん、いきなり「クリエイティブな面白い文章を書いてみましょう」と言われてもどうしたらいいかわかりませんよね? だいたいが「面白い文章」という概念が曖昧過ぎます。で、そういう時、まずは「つまらない文章」を書いてみる。徹底的につまらない文章を徹底的に正しい日本語で書いてみる。で、その作業の過程で文章をつまらなくする要因がなんなのか、自分なりにロジカルに解析してみるのです。同じように「つまらない写真」を撮ってみる。あるいはネット上から探し出す。その写真のどこがつまらないのかを解析してみる。その後に、徹底的につまらない写真を何枚か組み合わせることによって面白くならないかと考えてみる。あるいは、徹底的につまらない写真にキャプションをつけて、そのコピーワークだけで面白くしてみる。……なんのことはない、これは編集力を養うためのトレーニングなんですが、「正反対のことを考える」ことでコントラストがハッキリしてきますよね。

いつも180度違った視角からモノゴトを見つめてみる。そうすることでどんなテーマについても常識を疑うクセを付ける。……私がやろうとしていることはたぶんそういうことなのではないかと思います。例えば、広告論の授業。広告コミュニケーションの根幹であるブランディングについて常識的な説明をした後、その舌の根も乾かないうちに、正反対の「敢えてブランディングしない」手法についていくつか実例を挙げてみる。ゼミナールでの表現系カリキュラムでは、全体をひと言でうまくまとめあげる訓練をする一方、徹底的にディテールの解像度を上げる訓練をする。……私はひねくれ者なのでしょうか? 少なくともあまのじゃくであることに間違いはありません。

90分の授業は発想力を刺激することに使い切ります。そしてアウトプット先行です。まずは自分なりに表現してみて、それを晒して、他の人の考えたアイデアの方が良ければその人の才能にネッチリと嫉妬して、よし、自分ももっといろんなことを知らなくちゃ、答えはひとつじゃないんだな、と思ったところからインプットが始まります。……これは尊敬する関沢先生に教えてもらったやり方です。

学生のみなさんとは、特にゼミ生の方とは4年間キッチリお付き合いをしたいと願っています。そしてその間、私をトランプのジョーカーのように使ってもらえたらと思います。ジョーカーは道化師であり、時折「種も仕掛けもある」マジックを使います。ジョーカーはいろんな役割を兼ねられます。代役を務めることができます。でも、ワイルドカードは最後まで持っていたらダメです。うまく私を利用して、最後に私を捨てて、鮮やかに大学4年間の学びの生活をアガってください。





みなさん、1限は眠いですよね? 5限はバイトに行かないと、ですよね? 自分の学生時代もそうでしたから、その眠さ、あのかったるさ、よくわかります。(ちなみに私の担当する授業はなぜか1限と5限が多いです、あしからず)私が一方的に発信しているだけではますますみなさんの眠気は増すばかりでしょう。よし、今日も朝の9時に来た甲斐があったとみなさんが思えるようなカリキュラムを、これからもいろいろ考えていきたいと思います。ですから、みなさんも、大学の授業というのは学生と教員がいっしょになって創りあげるものだという認識を決して忘れないでくださいね。

最後に。畑山博さんが書いた「教師 宮沢賢治のしごと」より、以下の文章を引用させてください。

「学校の教師という仕事は、それをほんとうに誠実に心を賭けてやったら、音楽とか絵とかいうような芸術より、もっとすばらしい芸術行為になるのだと、私は思っています。

こんな授業ができたら理想ですね。精進したいと思います。